【感想】【amazon prime video】『逆転裁判』

この前逆転裁判のことにちょっと触れた時、「そういえば逆転裁判って実写映画化されていたな……」と思い出したので、prime videoで観てみた。

ジャンル:SF、サスペンス

サスペンスはいいとしてジャンル「SF」……?

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原作との違いで気になったところなど

以下ネタバレあり
  • いきなり銃弾が画面を駆け巡ったので何事かと思いきや、綾里舞子によるDL6号事件の霊媒で事件当時がフラッシュバックしているという演出だった。そしてタイトルの出方が完全にホラー映画のそれ。
  • 構成は「初めての逆転」を冒頭でちょっとやってナルホド君の紹介→千尋さんが殺されて「逆転姉妹」の話を物凄くかい摘んでやってマヨイちゃんを登場させる→マヨイちゃんから千尋さんがずっと追いかけていた事件としてDL6号事件の話を聞く→比較的原作通りの「逆転、そしてサヨナラ」で終わるという感じ。
  • 原作の「逆転のトノサマン」はほぼほぼカット。御剣怜侍を有能な検事として説明するために御剣が姫神サクラを有罪にするシーンが、成歩堂の最初の裁判と並行して映されるだけ。
  • 原作では日本の司法界を支配するほどの影響力を持った情報処理会社の社長だった小中大だったが、映画ではフリーの雑誌記者。電話を盗聴し千尋さんを殺害したのは同じだが、黒幕に命令されてやったことになっており、最終的に黒幕の手によって口封じのために殺されてしまう。これは映画化するにあたってストーリーの中心をDL6号事件に集中させるためだろう。この判断は間違っていないと思う。
    • まぁ映画オリジナルの事件を原作側と協力して作るというのが一番完成度が高くなったかもしれないが。
  • なんか警察の中でタイホくんが働いている(何故……)。
  • DL6号事件もゲームとシチュエーションが違う。殺人が起こったのはエレベーター内ではなく裁判所地下の証拠保管室。事件が起きたきっかけも酸欠で錯乱したことから、御剣信が証拠を独自に調べようとしているところを証拠品を処分しようとしていると勘違いして揉み合いになったことに変更された。
    • この揉み合いシーンがやけにスタイリッシュな格闘シーンになっていて違和感があるが監督の作家性だろうか。
    • 灰根が世間の目に追い詰められるシーンやサユリの自殺している所を発見するシーンがねっとり描かれるため、原作以上に可哀想という印象が残る。

感想

原作のビジュアルを再現しようとする意欲は高く感じられる。だが再現しようとした結果コスプレ大会になっているのは漫画やアニメの実写邦画化でよくあるケース。成宮寛貴のナルホドくんや中尾明慶のヤハリはかなりいいかなという感じだが、桐谷美玲のマヨイちゃんはちょっとイメージと違ったかな……。

最初なんでSF? と書いたが、これは原作の設定をひろげたものだった。ゲームをやっているとあんまり意識しないのだけど、2001年発売した『1』では作中時間が2016年、もう追い越してしまったが『逆転裁判』って実は近未来設定の話なんだよね。逆転検事シリーズでは「ぬすみちゃん」という仮想現実を映し出す装置が登場していた。映画では証拠や現場写真などが法廷の空中に映し出される演出がなされている。15年前のDL6号事件の裁判では使われているテクノロジーが古くなるなど細かく拘っていて、このSF的演出は好き。

映画化するにあたって苦労しているのは観ていてもわかるが、ハッキリ言って面白いとは言えない……。ただこれは監督や脚本家が悪いというより、そもそも難しい題材なのだろう。原作をクリアするまで10時間はかかる。それを2時間15分の映画にしたせいで相当話を刈り込まなければならなくなったし、キャラクターを掘り下げる描写もほとんどなくなってしった。原作未プレイ者が観た場合話を理解できるのかな? と心配になるほどだ。裁判の論戦シーンも淡々とした駆け足なのでイマイチ盛り上がりに欠ける。

ただ難しさとは別に法廷中がずっこけるギャグは滑ってたかな……。タイホくんの気ぐるみが何故か裁判長の判決を止めるという謎のギャグがあるのだが、これは意味わからなさすぎて逆に好きです。

サイバンチョとタイホくん

マジでこんなシーンがあるんだ本当に。

またゲームだから受け入れられていた3日間で有罪か無罪かを決めるという序審法廷制度が実写映画になると不自然さがどうしても拭えない。裁判の尺も短くなって議論が尽くされたように見えないせいで、それで判決を下していいのかと感じてしまう。

ただ原作の「オウムを尋問する」という展開を実写でやったのは良かった。実写で観るとあらためて無茶苦茶な展開だなと思ったけど、逆転裁判らしさのある尋問シーンなので。後、原作ゲームのBGMのアレンジが流れるのも良かった。エンドロールの最後で「異議あり!」と叫ぶのは原作のお約束を拾っていて嬉しい。

色々文句を言ってきたが、これは許せないレベルの改変はなく、桐谷美玲のマヨイちゃんもエンドロールの頃にはこれもいいかなくらいには慣れてきたので原作ファンだったらそこそこ見れる程度の映画にはなっている。原作の法廷バトルの面白さは全然再現できていないが。実写映画で大げさなダメージ演出や効果音を入れるのはダサくなるという判断かもしれないが、演出次第でもうちょっと上手くできたような気もする。

amazon Rrime videoでは見放題なので原作ファンだったら話の種に見てもいいんじゃないかな。

原作ゲーム。Switchでも出たらしい。新作はまだだろうか。


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