『スーパーロボット大戦X-Ω』が2021年3月31日にサービス終了することになったのでプレイヤーとして色々思い出を語りたい。
1年持たず終了するソシャゲも多い中、5年というのはまぁ大団円と言っていいのではないか。
まずはスタッフの皆様5年間お疲れ様でした。奇抜なものから正統派なものまでシナリオ楽しませていただきました。生スパロボチャンネルまで含めて面白かったです。
私は確か1周年くらいのタイミングで始めたので、最初期の「即サービス終わるんじゃねーの?」というくらいヤバかった時期のことはわからない。ただ、元々のゲームシステムとは全く違うPvPのアリーナが追加された時、「随分思い切ったテコ入れするんだなぁ」と思ったのは覚えている。けどこのアリーナモードはなかなか楽しかった。振り返ってみればβ版時代の使いみちのあるSRもあったくらいのバランスが一番楽しかった気がする。個人的にニューカマーゲッター號1)上下に隣接するユニットをメチャクチャ硬くするユニットが出た時の新しい時代感はすごかった。デストロイガンダムも雑に強かったなぁ……。
ゲームとしては2種類の全く違うモードが同居して、なおかつ後から始まったモードの方がメイン集金要素になるという割といびつな事になっていたが、そこから4年続いたのだからテコ入れとしては成功したのだろう。テコ入れが入るまで1年位持ったのはスパロボのブランドあってのものだろうか。
ただ終盤になって毎週のようにアリーナの環境が変わる強ユニットが投入されたのはランカーの人にとっては辛かったろうなと思う。私は途中からはよくやるわと横から見ていただけだったが。それでも中期スパクロではとりあえずニューカマーガチャを回しておけばいいと微課金の方を向いた調整をしていたような気がする。インフレに次ぐインフレを重ね、ラスト近くにイデオンを出して終わりというのは長期シリーズスパロボっぽくて良い。
また良かったのは敵メカを味方で使える事。普通のスパロボではできないのでそこはスパクロならでは良かった。確か私がリセマラした時もジ・Oで始めた記憶がある。このあたりの敵メカを自軍で使いたい問題は本流スパロボでもなんとかして欲しいのだが。クロスボーンガンダムX2改とか鹵獲して使わせてくれてもいいと思いませんか。
ゲーム的に印象深いのはアネモネハードイベントだろうか。イベントガチャの排出が狂っていて、Rユニットを売り飛ばせばAP回復剤が消費量以上に稼げるので無限にアネモネをぶん殴れた神イベントだった。あれもユーザーを盛り上げるためのテコ入れだったらオオチ凄いな。
メインシナリオよりも期間限定のイベントシナリオが中心のコンテンツになったというのもテコ入れの一つだったっぽい。毎週新しいスパロボの短編シナリオが読めるというのはよくよく考えるとかなり恵まれた環境だったと思う。年2、3本スパロボが出ていた時期もおかしかったが、スパクロの週刊連載形式もなかなかおかしい。
寺田Pもインタビューでその苦しさは語っていたが、MXの「前にいたシナリオライター3人がどっか行ってしまって、ステージは完成した状態でシナリオを合わせた」というとんでもない逸話を聞いた上で改めて「個人的にはコンシューマゲームよりもスマホの運営系のほうがキツい」と言われるとどんだけスパクロ大変なんだという話である。ただし寺田PはMXの開発中の記憶が殆ど無いそうなので(実際新スパロボ実況中にMXで三輪長官がギルガザムネに乗っていたことを忘れていた)、キツさがコンシューマー<ソシャゲ<(記憶が消えるほどの壁)<MXという可能性はある。
敵メカ使えるのがスパクロの良さだと上で書いたが、イベントシナリオ的にもそうで、ネーナ主役イベントとかギャブレー主役イベントとか普通のスパロボではできないようなシナリオも良かった。私はやってないがジェリド主役イベントもあったらしく、このあたりがスパロボVのジェリド味方化につながったのかもしれない。
ガイゾックとの戦いの後精神的に傷を負っていた勝平をマーベラスが励ますゴーカイジャー×ザンボット3シナリオも良かったし、少年アシベ×翠星のガルガンティアもトンチキな組み合わせにも関わらずよかった。特撮作品を含めた様々な参戦作品とレギュラー参戦作品のクロスオーバーは確実にスパロボの幅を広げたし、シナリオライターの養成にも役立っただろう。ギャラクシーエンジェルとスタードライバーとあしゅら男爵のクロスオーバーシナリオを書くという経験値を積んだシナリオライターは貴重なのでスパクロが終わってもどうにかして経験を活かしてほしいですね。
またどうしてもトンチキな期間限定作品が注目されがちだけど、ガンダム中心の手堅いクロスオーバーシナリオの「起死回生のシャア」が本当に良くて、色物だけじゃなかったぞというのは強く言っておきたい。
スパクロオリジナルキャラのソリスの面々も版権キャラと絡んで面白いキャラでちゃんとスパロボオリジナルキャラやってたなと思う。私はアヤメ派です。
ギャグイベントを文章化するのが辛くてシナリオまとめと感想はやめてしまったが、もっとやっておくべきだったかもしれないと反省している。こういうシナリオが「なかったこと」にされるのはプレイヤー的にも資料的にも損失なので。スパクロはまだシナリオ動画とか探せば見つかるかもしれないが、スパロボCCなんてほぼ散逸してしまっているし。
これは言っても仕方のないことだが、かつてのαシリーズと同時並走していた時期のOGシリーズのように、本流スパロボシリーズと補完しあう関係の長期シリーズにスパクロがなれたかもしれなくて、そういう意味ではまだまだ可能性があったのに終わってしまって残念なところだ。スパロボAの後日談的シナリオをやったこともあったし、Zシリーズの補完をスパクロでやっても良かったのでは。
今後の展開だけど、30周年記念作品として大きなタマはあるだろうが、それはそれとして別にスパクロの3Dデータを活用した新作3Dスパロボはありそうな気がする。ただ、さざなみ製の3Dスパロボは良くも悪くも実験的な作品ばかりだったので、出るとしてもどんな作品になるかはちょっと予想しにくい。3Dで作る戦闘アニメもだいぶ進歩してきたし、ここらで正統派なスパロボを3Dでというのをやってみてもいいと思うが。
上のツインバードストライクのアニメなんてかなり頑張ってると思う。スパクロの戦闘アニメは家庭用スパロボの「再現」が多いので1から作るとどうなるかは未知数だけど、Gジェネクロスレイズなんかからいい影響を受けて肩で息するロボットから脱却して欲しい。
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ともかく本当にお疲れ様でした。新作も楽しみです。
脚注
本文へ1 | 上下に隣接するユニットをメチャクチャ硬くするユニット |
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